1月11日(土)14:30~16:00、希望荘3階プレイルームにて、
アドバイザーに小笠原嘉祐先生(ピネル記念病院)をお迎えし、
1月例会を開催しました。
テーマは「てんかんの診断とその治療」。
フランス革命から始まった精神障害に対する考え方の歴史、
ピネル記念病院のお名前であるピネル医師からの精神医学の流れについて。
そして、病因・発作型からてんかんを大きく4つに分類した場合、
治るてんかん、コントロールできるものと、なかなか治療が難しいものがある。
てんかんの治療においては、薬剤による治療と外科治療について
詳しく分かりやすくお話していただきました。
さらに、てんかんと社会制度、医療に関する制度、年金や手帳のこと、
てんかんと妊娠、妊娠中・出産時・出産後の服薬について、
小児科を卒業した後、どこを受診したらいいのかなど、
まさに今現実に向き合って行かないといけないことを熱心にお話していただきました。
どんなに障がいがあっても可能な限り、
普通の生活をすること(ノーマライゼーション)、
そして、今は多様化(ダイバーシティ)、
排除をしない包括(インクルージョン)の時代、
この基本に置いて、てんかんの問題も考えていく必要がある。
例えば、運転免許。
発作が止まっているのであれば(条件はあるが)免許は取れる。
多様性、インクルージョンの概念をしっかり頭に置いておかないと差別になる。
てんかんはきちんと治療しないといけないことは百も承知。
しかし、ダイバーシティという概念を考えて行かないと差別になるとおっしゃっていました。
講義の冒頭、てんかん拠点病院のお話をされました。
てんかんは医療だけでなく、福祉的なコメディカルが必要とお話をされました。
本人や家族がてんかんを発症した時、どんなに不安になるでしょうか。
そんな多くの患者さんに寄り添って来られた小笠原先生だからこそ、
医療とコメディカルの連携が必要であるとお話されていたのだと感じました。


